To whom it may concern
ウインドサーフィンは多くのスポーツの中でも自然を相手にするスポーツであり、言わずもがな過酷さを伴う。
しかしその代償として肉体的精神的成長を手助けしてくれると思う。
自然を相手にするわけだから、強風で風に煽られたり、高潮で波に飲まれたり、フィジカルでもメンタルでも抉られる。セールアップが出来なくて「自分の無力さ」を経験した人は少なくないだろう。
そこで人間誰しも壁にぶつかり、嫌になる。
それで限界を感じた奴らはいろんな理由を作って辞めてった。みんなこのウインドサーフィンに魅力と可能性を感じて入ったはずなのに。
今年の一年生は新歓が遅れたためにいきなり吹きシーズンを味わうことになってキツかったと思う。
よくここまでついて来てくれたと感心する。ヨット経験者の僕でさえ、一年の時に初めて乗った吹きは恐怖を感じたぐらいなのだから。
だからここまで残って、耐え抜いた自分たちを誇って欲しいと思う。
ここでなぜ僕がウインドをやっているか紹介したい。
僕の経歴を知らない人もいると思うので暇潰しがてら読んで欲しい。
僕は九州の小さなクソみたいな街で育った。ヤンキーやチンピラがクラスにいるなんて当たり前の世界だった。小学生の時からやって来たヨットで中学生の時、日本代表になって国際大会に出たりした。皇族や石油王が呼ばれるパーティーに招待されたり、社会の上級国民が集まるような人達と知り合った。高校の時とかは逆に階級ピラミッドの底辺にいるような人達と工場で職人やってたり、そこで貯めた金で世界中をバックパッカーで一人旅した。フラッグスタッフでは銃を突きつけられて殺されかけるし、ラスベガスでは大晦日にイかれたチンピラに追いかけられたりした。16歳にして、味わう必要のない苦しみや社会の現実を知った。それから紆余曲折あり、一浪した後なぜか早稲田大学に僕はいる。自慢じゃないが、同世代のやつより濃い人生経験をしてると思う。大学で言われるのは「何でウインドやってんの?』とか「それだけ豊富な経験あれば、起業とかすればいいのに』とか。
でも人生を通して色んなことに首を突っ込んで来た僕からしたら、「一つのことを虎視眈眈やり続ける奴の方が何倍も何倍もカッコいい」と思う。
大学生なら沢山の時間や色んな選択肢や可能性があるのに、わざわざウインドサーフィンを選び青春を捧げる決意をした君たちは本当に凄い。
僕は最短距離でここまで来れなかった。頭悪かったから何度も何度も遠回りして、ようやくこの答えにたどり着いた。
君たちはそれをストレートでここまで来れたんだ。僕は羨ましくさえ思う。
だからこそ、自分の決断した選択に見返りを求めて欲しい。この部活にもっと限界を求めて自分を追い込んで欲しい。
じゃなきゃ絶対後悔する。
大学4年間は「今」しかない。自分が老いた時にどれだけ恋い焦がれようがこの瞬間に戻って来ることはできないのだから。
僕がこの競技を続ける理由は、四年間という限られた時間の中で自分が捧げた熱量や時間、お金、血と汗と涙の行く先がどうなるのか、果たしてどんな結果になるのか知りたい、ただそれだけ。でも深いものがあると信じてる。
大学に入る前に予備校の先生がこう言った。
「何かに夢中になるには大学4年間というものはあっという間のように感じられるが、ボケっと過ごしてる分にはとてつも長く感じられる。』
ついこの前入部したはずなのに、もう四年生になるのはこういうことなんだろうなと今になってしみじみ感じる。
間違いなく自分は夢中になれてた。何かに夢中になってる瞬間はやっぱり楽しかった。何度でも言う。
学部の同期が飲み会で缶チューハイ片手に握って、インスタのストーリーにあげてる間、極寒の海で波と風に晒されながらもブーム握ってる自分の決断に後悔は無いし、自分の方がこの生き方が何倍もかっこいいと誇りを持ってる。
主将として迎えるこの一年間、僕の最後の一滴まで振り絞りたい。
どうか最後までお付き合いお願いします。
53−1 坪根 遼翼
ウインドサーフィンは多くのスポーツの中でも自然を相手にするスポーツであり、言わずもがな過酷さを伴う。
しかしその代償として肉体的精神的成長を手助けしてくれると思う。
自然を相手にするわけだから、強風で風に煽られたり、高潮で波に飲まれたり、フィジカルでもメンタルでも抉られる。セールアップが出来なくて「自分の無力さ」を経験した人は少なくないだろう。
そこで人間誰しも壁にぶつかり、嫌になる。
それで限界を感じた奴らはいろんな理由を作って辞めてった。みんなこのウインドサーフィンに魅力と可能性を感じて入ったはずなのに。
今年の一年生は新歓が遅れたためにいきなり吹きシーズンを味わうことになってキツかったと思う。
よくここまでついて来てくれたと感心する。ヨット経験者の僕でさえ、一年の時に初めて乗った吹きは恐怖を感じたぐらいなのだから。
だからここまで残って、耐え抜いた自分たちを誇って欲しいと思う。
ここでなぜ僕がウインドをやっているか紹介したい。
僕の経歴を知らない人もいると思うので暇潰しがてら読んで欲しい。
僕は九州の小さなクソみたいな街で育った。ヤンキーやチンピラがクラスにいるなんて当たり前の世界だった。小学生の時からやって来たヨットで中学生の時、日本代表になって国際大会に出たりした。皇族や石油王が呼ばれるパーティーに招待されたり、社会の上級国民が集まるような人達と知り合った。高校の時とかは逆に階級ピラミッドの底辺にいるような人達と工場で職人やってたり、そこで貯めた金で世界中をバックパッカーで一人旅した。フラッグスタッフでは銃を突きつけられて殺されかけるし、ラスベガスでは大晦日にイかれたチンピラに追いかけられたりした。16歳にして、味わう必要のない苦しみや社会の現実を知った。それから紆余曲折あり、一浪した後なぜか早稲田大学に僕はいる。自慢じゃないが、同世代のやつより濃い人生経験をしてると思う。大学で言われるのは「何でウインドやってんの?』とか「それだけ豊富な経験あれば、起業とかすればいいのに』とか。
でも人生を通して色んなことに首を突っ込んで来た僕からしたら、「一つのことを虎視眈眈やり続ける奴の方が何倍も何倍もカッコいい」と思う。
大学生なら沢山の時間や色んな選択肢や可能性があるのに、わざわざウインドサーフィンを選び青春を捧げる決意をした君たちは本当に凄い。
僕は最短距離でここまで来れなかった。頭悪かったから何度も何度も遠回りして、ようやくこの答えにたどり着いた。
君たちはそれをストレートでここまで来れたんだ。僕は羨ましくさえ思う。
だからこそ、自分の決断した選択に見返りを求めて欲しい。この部活にもっと限界を求めて自分を追い込んで欲しい。
じゃなきゃ絶対後悔する。
大学4年間は「今」しかない。自分が老いた時にどれだけ恋い焦がれようがこの瞬間に戻って来ることはできないのだから。
僕がこの競技を続ける理由は、四年間という限られた時間の中で自分が捧げた熱量や時間、お金、血と汗と涙の行く先がどうなるのか、果たしてどんな結果になるのか知りたい、ただそれだけ。でも深いものがあると信じてる。
大学に入る前に予備校の先生がこう言った。
「何かに夢中になるには大学4年間というものはあっという間のように感じられるが、ボケっと過ごしてる分にはとてつも長く感じられる。』
ついこの前入部したはずなのに、もう四年生になるのはこういうことなんだろうなと今になってしみじみ感じる。
間違いなく自分は夢中になれてた。何かに夢中になってる瞬間はやっぱり楽しかった。何度でも言う。
学部の同期が飲み会で缶チューハイ片手に握って、インスタのストーリーにあげてる間、極寒の海で波と風に晒されながらもブーム握ってる自分の決断に後悔は無いし、自分の方がこの生き方が何倍もかっこいいと誇りを持ってる。
主将として迎えるこの一年間、僕の最後の一滴まで振り絞りたい。
どうか最後までお付き合いお願いします。
53−1 坪根 遼翼
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